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タンバさん,出走馬UPありがとうございます
> 2010年 1月31日(日) 2回京都2日 5R 発走 12:20
> サラ系3歳 新馬 (混合)[指定] 馬齢 1800m 芝・右 外
> 本賞金: 700、 280、 180、 110、 70万円
> アグネスジャスパー 牝3 54kg C.ルメール
> アドマイヤスコッチ 牡3 56kg 安藤 勝己 くるくる
> キョウジ 牡3 56kg 池添 謙一
> コーリングオブラブ 牝3 54kg 佐藤 哲三
> サクラボールド 牡3 56kg M.デムーロ
> サーノ 牡3 56kg 石橋 守
> シエラネヴァダ 牡3 56kg 浜中 俊
> スズカサクセス 牡3 56kg 太宰 啓介
> スターペスゴンタ 牡3 56kg 藤岡 佑介
> スペシャルロード 牡3 56kg 和田 竜二
> スマイルタイム 牡3 56kg 福永 祐一
> セイントセージ 牡3 56kg 藤岡 康太
> ピアノボレロ 牝3 54kg 武 幸四郎
> ファーマレッド 牝3 54kg 四位 洋文
> ユアアイズオンリー 牡3 56kg 岩田 康誠 ファピアノ
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「ユアアイズオンリー」といえばS.イーストンが歌った007のテーマ曲を
思い出すのですが,あれはもう20年以上前の話。ヨメにこの話をすると
「えっ?エグザイルの歌?」などと言われて世代差を感じてしまいます。
ユアアイズオンリーの姉は2006年度のカルティエ賞最優秀3歳牝馬に
選ばれたMandeshaです。その活躍によって母マンダララの繁殖価値は
急騰し,翌年繁殖セールで実に2億円以上の高値で日本に買われてきたのでした。
この血統について知っていることは以上なのですが,注目すべき点は次の2点です。
1.変わり種
その落札時に宿していた種牡馬がDinyeperは,血統自体はミスプロ系のVettori
産駒ですから珍しくないのですが,生産・調教ともトルコというところが異色。
トルコの競馬事情はよくわからないのですが,かつてデイラミ,カラニシを
輩出した後のDoyounがトルコに移籍したという話がありましたから,欧州の競馬
地図にはきっちり載っている国なのだと思います。Dinyeperはトルコ国内で
GIを含む重賞を多数制し,国際レースにも出走しています。ドバイWCでは
アドマイヤドンとも対戦しており,Dinyeperが10着でアドマイヤドンは8着。
2秒差つけているので一応我が国のチャンピオンが上と言えなくもないですが
そのときの勝ち馬プレザントリーパーフェクトや2着Medaglia d'Oro
(あのレイチェルアレクサンドラの父)からはともに5秒以上離されているので
どちらも世界レベルの高さに完敗といったところでしょう。ちなみにJCD勝ちの
フリートストリートダンサーが7着,リージェントブラフが9着,大差最下位12着が
サイレントディールでした。
そんなローカルチャンピオンの種牡馬としての評価が高いとは思えませんから
その種を宿していたマンダララもMandeshaが活躍するまではさほど評価の高い
繁殖牝馬ではなかったのではないでしょうか。それが翌年にはマイナー種牡馬を
宿して2億円で売れたと聞くと,落札した日本人は騙されているんじゃないの
とつい疑ってしまいます(笑)。落札者は多田信尊氏ですが,お金を出している
のは山本英俊氏。かつてデビューすらしなかったトゥザヴィクトリー06に
6億円払ったコンビですから2億円くらい痛くないのかも知れませんが。
2.血統構成
マンダララの血統構成で特徴的なのは何といってもノーザンダンサー,ミスプロ,ヘイルトゥリーズンの血が一滴も入っていないこと。決してマイナーな血で
固められているわけでもなく,ナスルーラもネイティブダンサーも入っている
のですが,日本で繁殖入りするにあたってはほぼ何でもつけられる感じです。
次年度以降連続してディープインパクトがつけられており,いずれ山本風味の
きれいな馬名か,赤い勝負服を背負ってデビューしてくることでしょう(笑)。
そんなわけでDinyeper産駒のユアアイズオンリーは期待の薄い「おまけ」的な
扱いなのかもしれません。むろん,かつてパシフィカスが産んだシャルード産駒
のようにマイナー種牡馬でも活躍するかもしれませんし,それを期待して
角居厩舎という一流厩舎に預けられたのでしょうが・・・最下位デビューという
結果の出た今となってはマイナー好きの私としてもちょっと難しいのかな
という気がしています(笑)。Dinyeperは芝・ダートどちらもこなす馬だった
そうなので,ダートでの走りに期待してみたいです。
そしてこのレースでもう1頭,「やはり」ダメだったのがアドマイヤスコッチ。
調教でなかなか動きが良化しないまま,強気の松田博もトーンがあがらず
松田博番の記者も「さすがにこれは無理」とさじを投げたコメントだったので
厳しいのかなと思っていましたが,それでも3番人気になるところはさすが
2.5億円の良血馬。使いながら仕上げる松田博厩舎ですし,一戦で見限るわけには
いきませんが,レースぶりはPOG期間中は難しいのかなという印象でした。
ブルーアヴェニューはクロフネだけの一発屋ではなく,その上も下も
米国産馬はすべて走っているので,タキオンよりアメリカンな(?)
ゼンノロブロイ産の08年産駒は期待できるかもしれません。
ゼンノロブロイの種牡馬としての能力の高さも徐々に明らかになってきましたし
来年人気を落とすようならばブルーアヴェニュー08は狙ってみたい1頭です。
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